作中作というか、ソロキャンプのブログの中で、ウィスキーの話を始める事にしました。
キャンプで焚き火の炎を見つめていると、色々な想像をする。
お酒の神様、バッカスが現れて、「一人でキャンプ。焚き火の前で、お前が一番旨いと思う酒は何かな?」と尋ねたら、私は何の酒を選ぶのだろうか。
■始まりは、聖地アイラの香り
一人で焚き火を見ながら飲む酒は?と聞かれたら選ぶのは多分、ウイスキー。
もちろん、設営が終わった後や、BBQの肉が焼けるのを待つ間に飲むビールは、たまらなく美味しい。厚切りのステーキには、赤ワインだし、冬のキャンプに日本酒の熱燗は絶品だ。
でも焚き火を見ながら。と考えるとやはりウイスキー。
それは、ウイスキーのスモーキーなピートの香り。そして樽熟由来の香りが焚き火の香りと気持ちの良いハーモニーをするからだろう。
この1年のキャンプは、適当に家にあるウィスキーをスキットルに詰めていました。
これからは、焚き火に合うウイスキーを探す旅の始まり。
今回はSTANLEYのスキットルのデビュー戦。
容量が148mlと少なめなので選びました。★飲みすぎ注意(笑)
焚き火で飲む酒探しのファーストチョイスは、迷わず「アイラ島のシングルモルト」
山の中で、海の香りのする酒?
いやいや、スモーキーなアイラのモルトは、焚き火に合うをウイスキーの候補の最有力候補。
ラフロイグは、「好きになるか、嫌いになるか。」その選択を迫るアイラモルトの王。
アイラ島はスコットランドの西岸沖にあり、淡路島よりやや大きい。
そこは8つの蒸溜所がある島。ウイスキーの聖地とまで言われたりする。
ラフロイグ蒸留所は、島の南部の海辺に位置する。
白く美しい蒸留所。
★上記の地図と蒸留所の写真はサントリーのHPより。
ラフロイグ10年
タイプ :シングルモルト
製造者 :ビームサントリー
では早速頂きます。
色 :中間の琥珀色。
少し水を足す。
香り :かなり強いピート香り。俗に言う正露丸(笑)でも嫌じゃない。
そして荒れた海を感じるような香り。
生半可な酒飲みじゃ、俺の味は分からないぞ。と言っているよう。
味わい :口に含む。ピート香が鼻に抜けた後に感じるのは甘さ。厚み。
余韻 :余韻が心地よくそして長い。
蒸留所の海辺を歩き、海風で冷えた身体を温める為に近くの古びたバーに入る。
店構えと同じくらい古びたマスターに「ラフロイグ10年」をオーダー。
おいおいお前さんにラフロイグの味が分かるのかな?という顔。
3杯目を飲み干した頃には、マスターは笑顔。もう私は昔からの常連の気分だ。
ラフロイグを飲みながら、ぼんやり焚き火を眺めているとそんな場面を妄想する。
『どうじゃ、今宵の酒は、最高の一杯の酒だったかな?』
パチパチと薪のはじける音とともに、バッカスのつぶやきが聞こえてきます。
まだ分からない、焚き火で飲むウイスキー探しの旅は、始まったばかり。
私にとってのバッカスは、ロードオブザリングのガンダルフや村上春樹の羊男。そして、カウンターで酔いつぶれて寝ている隣りの席のおやじ。のような存在かも知れない。
『さてさて、次はどんな酒をチョイスするのかな?』その声は、漆黒の川のせせらぎの先に消えていきます。
さて寝る事にしましょう。