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千葉 大多喜天国⑦金縛りになりました?

 

 

■暴風の夜に…

風の音と背中に当たるテントで目を覚まし、携帯を見ると3時過ぎ。

内向きに半身で寝ている背中に、風でなびいたテントが当たる程の強風。

「パップテントって風に弱そう。ワンポールにしておけばよかったな。」

ドン

明らかに布でない。質量のあるものが、テントをすり抜けて背中に当たります。

猿?人間?違う。あれだ。

その瞬間、体が動かなくなります。

「金縛り」

随分前に経験した感覚。

背中にいるのは女性。

30歳前後。

理由は分かりませんが、ただそう感じる。

背中から前に手をまわしてきて、私の胸、頬の辺りを撫でまわします。

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こんな感じ

されるがままなのも、少し悔しい。

指先が唇に触れた瞬間。

口に力を集中。ガブッ。

噛みつきます。

歯ごたえは無い。でも「グッ」という声が背中から。

「こちらからの応対に反応するんだ。」

と妙な納得感。

悪意はないようですが、怖いので退散して欲しい。

南無阿弥陀仏」を繰り返します。効果なし。

「南無妙法蓮華経」を繰り返すと背中の気配がㇲッと消えました。

やっと身体が動き出します。

この違いなんだろう?と思いましたが、どうでもいい。

とにかく寝よう。あと2時間。

夜明けになれば大丈夫。

なんとか眠りにつこう。と思っていると、風の音のに混じり、小さな子供達がはしゃぐ声が聞こえてきます。

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一人は女の子の声

おいおい、夜中の3時過ぎ、暴風の中で子供が遊ばないだろう。

声を数えると2人?いや3人。

もう止めてくれ。

身体を丸める。今度は縛られていない、身体は動く。

さっきとの違いも分からないけど、そもそも今の状況が意味不明。

足先を小さな手が、くすぐり始めました。

「ごめんね」と思いながら蹴りあげると、すっと、くすぐる手も、子供達の気配も、消えました。

最初の女性(多分?)にしろ次の子供達(多分?)にしろ悪意のない、じゃれついてきた事は分かります。

でも、怖いでしょ。

ごめん。本当に怖いんですよ。

別に「オカルト系キャンプブログを書こう。」

と思っている訳ではないのですが、正直に書くとこうなります。(笑)

なんで金縛りにあってそんなに冷静なの?

実は、過去2回ほど経験がある為です。

1回目は、30年前。

山奥の温泉宿で寝ていると、女性泣き声が聞こえて、金縛り。

その時は、初体験だったので、パニック。

お経を唱える余裕もなく、長時間、金縛り状態。

2回目は、その10年後。

寝ていると窓から誰かが入ってきた気配。

「老婆」が体の上に乗ってきたのを感じます。

手の平の感じが、徐々に上がって、合わせて膝小僧が動く。

両肩に手の平、ももの上にひざが乗っている重み。

膝や手の感じでやせ細った老婆。

見ていないのに白装束だと分ります。

そして、私の顔をのぞき込んでいる。

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絵が下手ですいません

瞼は動くのですが、開くと、老婆の顔が見えそうで、怖くて開けられません。

必死にお経を唱えていると、しばらくして、スッと消え、軽くなりました。

 

翌朝、駐車場で、帰り支度としていると、同じ1段目のソロの方から声をかけられました。

「昨日の風、3時くらいから凄かったですね。」

 

思い切って聞いてみます。

「昨夜、金縛りになりました?」

相手の表情が固まります。

聞かなきゃよかった。

★今回の話は、決して大多喜天国キャンプ場さんを、心霊スポット的に紹介している訳ではありません。

そもそも金縛りには諸説あります。

続く。