■未来への象徴
●国立アイヌ民族博物館
まずはメインの国立アイヌ民族博物館に向います。
立派な建物。
1Fのシアタールーム
アイヌの文化の紹介映像が見れます。
今回は、時間がないので残念ですがパス。
展示会場の2Fに上がります。
いきなりポロト湖が一望できる開放的なパノラマ空間。
展示ルームは1フロア。
「ことば」、「世界」、「くらし」、「歴史」、「しごと」、「交流」の6つのテーマにアイヌ民族の視点で紹介されています。
デジタルが活用された最新の展示。
●言葉
デジタル映像でアイヌの伝承を語ってくれます。
時間流れが変わり、何か以前、沖縄で老婆の歌を聞いたような時のように感じます。
●世界
全てのものに精霊が宿る、カムイの世界。
●くらし
アイヌの人々の、生活の息遣いを感じます。
アイヌ料理食べたい。食は文化ですから。
●歴史
歴史の中では、和人による迫害の歴史も語られています。
シャクシャインの戦い
1669年蝦夷地で松前藩の不公平な交易方針に反対するアイヌの首長シャクシャインが起こした反松前・反和人の戦い。 全北海道に広がったが、鉄砲を持つ松前藩が優勢となり、和議の席でシャクシャインは、騙し討ちにあい殺された。
また明治政府になってからのアイヌ弾圧の歴史も、その正確さは私には分かりませんが語られていました。
●しごと
昔のアイヌの仕事、狩猟・漁労。
生活が耕作より、狩猟・漁労中心だったので、精霊・カムイの世界になったのでしょう。
現代の工芸・芸術の世界も展示されています。
●交流
アイヌ民族の周辺諸民族との交流の歴史が展示されています。
こんな小さな船で海を渡ったのかな。
ラッコ。毛皮を交流したようですが、肉は食べましたよね。(笑)
そもそもラッコが北海道にいたんですね。
●博物館を見学して
最初、入口の「民族共生の象徴」の言葉に違和感を感じていましたが、分かりました。
ウポポイは過去・現在でなく、将来に向けての象徴。
過去に出来ていなかったという自戒の念も含めて、これから先住民族の尊厳を尊重し、差別のない多様で豊かな文化を持つ社会を築いていくための象徴。
また多様性の尊重という意味では、アイヌだけでなく、世界の他の民族にも対しても同様に考える必要があると思います。
1フロアの展示だけ?と感じたのですが、もしかすると残っている歴史的文化財は少ないのでしょうか。
その意味では、この時期にウポポイが出来た意味は、大きいのかも知れません。
続く。