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焚き火とウィスキーを巡る旅㊸

家庭と仕事が何かと忙しくて、ブログの更新が3ヶ月も滞ってしまいました。

大丈夫です。キャンプには行ってました。

お酒の神様、バッカスが現れて、「一人でキャンプ。焚き火の前で、お前が一番旨いと思う酒は何かな?」と尋ねたら、私は何の酒を選ぶのだろうか。

■いい感じのウィスキー

ファイアーピットで暖をとっていると私のテントの周りを1匹の猫がうろうろしています。

寄って来る

テントの方に

さらにテントの中を覗き込んできます。

テントの中を確認

まずい、食材狙いかな?と思い、追い払おうと思いましたが、テントの中を覗いて、誰もいないのを確認すると、踵を返し、出て行きます。

去って行く

あっ!もしかしてバッカスの使いかも?と思い追いかけましたが、もうキジトラの姿は見当たらない。

夜が更けて

各区画にファイアーピットが付いているのはありがたい。

焚き火台の炎とは、また趣が違う。

焚き火

ガサガサ。茂みの中で動物の動く音がする。

そして小さく猫の鳴く声。昼間のキジトラに違いない。

猫の声

茂みから出ると警戒しているのか、一気に木の上に登り、こちらをのぞき込んでいる。

バッカスの使いかい。』声をかける。

猫は前足で2度程顔を洗うと、話始めた。バッカスは来ないよ。でも心配しないで。絶対、またお前に会いに来るって。』

その言葉を受け止めて、私は少し間をおいて返した。

バッカスに伝えて、ありがとう。待っている。』

キジトラは少し目を大きくして『それだけでいいのか?』と訊ねてきたので、私は『ああ。それだけでいい。』と応えた。

にゃあ。猫の声に戻っていたが、分かったの意味だろう。

声のする方へ

●第43回今宵飲むウィスキーは『グランツ トリプルウッド スモーキー』

グランツ

「グランツ」は、スコットランド最大級の独立系蒸溜業者、ウィリアム・グラント&サンズ社の創始者であるウィリアム・グラント氏が誕生させたブランド

そのラインナップの中でスタンダートなのがトリプルウッド。

その名の通り、①ヴァージンオーク樽 ②アメリカンオーク樽 ③リフィルバーボン樽の3つで熟成された原酒を使っている

トリプルウッドスモーキーは、その中でもよりピートのきいた原酒をブレンドしたウィスキーだ。

さて頂きますか。

生産地:イギリス

蒸留所:グレンフィディックバルヴェニー・キンヴィ・アイルサベイ蒸溜所の

    原酒を使用
製造者:ウィリアム・グラント&サンズ社

色  :気持ち薄めの黄金色。

香り :その名の通りピーティな香りと樽香りが立ちあがる。

    その後に甘いフルーツの香り、ローストしたナッツの香り。        

味わい:ボディはそれほど厚くない。ピーティさの中に舌先に残る塩味。

    スムースな味わいの中にフルーティさを感じる。

余韻 :グレーン由来の甘く滑らかさにスモーキーさと樽香がいり混じった長い余韻。

 

この1杯

製材所?いや、ここは樽工場だ。乾燥したオークの香り、チャーされた樽が放つ甘い香り、私は樽工場の中を歩いている。工場で働く、男達の熱い息吹を感じる。工場の重たい扉を開けて外に出ると、今は初夏だ。青々とした木々の中を抜けた風が頬をなでる。

酒を飲もう

カップを片手に炎を見つめ、薪のはぜる音を聞いている。

ただバッカスの事だけを想って。

                             続く