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千葉 STAYGOLD④ウィスキーと海亀な夜

お酒の神様、バッカスが現れて、「一人でキャンプ。焚き火の前で、お前が一番旨いと思う酒は何かな?」と尋ねたら、私は何の酒を選ぶのだろうか。

■ウィスキーは、夏の夜の扉を開ける。

暑い。涼しいはずの鴨川でこの暑さ。

全て「焚き火」のせいだ。

暑いよ

スキットルから持って来たウィスキーをマグに注ぐ。

酒のつまみは、潮騒

ウィスキータイム

潮騒の音は、心のひだを刺激する。

潮騒に誘われて

ましてや、ウィスキーの酔いの余韻が残っている。

浜辺でも歩こう。

潮騒に誘われて

そう夏の夜は、異界の扉が少しだけ開くかも知れない。

夏の夜は

何かさっきから、妙に灯りが輝いている。

若い頃は、異性との出会いの魔術に期待したけれど、親父になるとウィスキーの魔術にいざなわれるようだ。

いざなわれて

鴨川市では、毎年6月から8月にかけてアカウミガメの産卵が行われています。

期間中で10件程度の事例が確認されているだけなので、痕跡を見れるのも稀。

海亀のメスはデリケートなので、万が一、その姿を見かけたら静かに、その場を離れる必要があります。

真っ暗な浜辺

見てみたいけど、もし見かけたらすぐにその場を離れなければならない。

なんとなく海亀が初恋の女性に思えてきた。

禁断なルール、まるでエデンの園のようだ。

 

浜辺に腰をおろし、持ってきたスキットルからウィスキーを飲む。

喉を流れる刺激。

海亀も

夏の夜とウィスキーはおやじを感傷的にしてくれる。

ただそこに光が

 続く