google-site-verification: google2ec8973bd812513f.html

焚き火とウィスキーを巡る旅⑱

お酒の神様、バッカスが現れて、「一人でキャンプ。焚き火の前で、お前が一番旨いと思う酒は何かな?」と尋ねたら、私は何の酒を選ぶのだろうか。

ライ麦畑で何か捕まるのか?

静かだ、暗闇の中に私一人。

そんな気分になる。

焚き火とランタンの灯りがわずかな空間を照らしている。

f:id:osamu-ok:20211101224751j:plain

暗闇に一人

今日のこの森は鳥の鳴き声もしない。

風もなく、枝や葉が擦れ合う音すらない。

キャンプ場に、だだ男が3人焚き火をしている。

薪がはぜる音が、時々するだけ。そんな静寂。

f:id:osamu-ok:20211101225331j:plain

薪のはぜる音

いきなり炎が燃え上がる。バッカスが来た。

f:id:osamu-ok:20211101231010j:plain

燃え上がる炎

「早く来ないとお前は寝てしまう程疲れておるようじゃな。」

声は遠くの闇の中、そして上の方から響いてくる。

そうだ。ご神木から聞こえてきているのだ。

f:id:osamu-ok:20211101231516j:plain

ご神木

「飲む酒は、決まったかな?」

第18回今宵飲むウィスキーは、『ジムビーム ライ』

f:id:osamu-ok:20211101231843j:plain

ジムビーム ライ

 

アメリカンウィスキーの原料の定義の中で、バーボンでは、原材料は、トウモロコシを51%以上使う必要がある。

ライ麦を51%以上使うとライウィスキーと呼ばれる。

バーボン、テネシーウィスキーだけでないアメリカンウィスキーをチョイス。

ジムビーム ライ

産地  :アメリカ・ケンタッキー州

タイプ :ライウィスキー

製造者 :ビーム・サントリー

ラベルには「PRE-PROHIBITION STYLE」の文字。

禁酒法以前のスタイルで造ったとの意味。

f:id:osamu-ok:20211102222909j:plain

禁酒法以前のスタイル

そそるじゃないか。

では早速頂きます。

色   :濃い琥珀

香り  :バーボンと比較して甘い香りは抑え気味。しっかりと樽の香りは引き立つが     ライウィスキー特有のスパイシーでドライな香り。
味わい :ドライでキレのある軽やかな味わい。
余韻  :軽やかな余韻は、少し穀物のようなほのかに甘さを含んだ香り。

f:id:osamu-ok:20211102225752j:plain

余韻はライ麦
そう余韻は、ライ麦畑の中を歩いたような香り。
畑を歩く、少し拗ねたようで、影のある表情の青年。
頬に傷があるのは、喧嘩でもしたのか。
スポーツマンではない、そして学業優秀でもない。
思い通りにならない不満をどこにぶつけていいかも分からない。
青年がゆえの焦り。
スパイシーでドライ。

キャッチャー・イン・ザ・ライ

いやキャッチャー・イン・ザ・ライウィスキーか(笑)

バッカス。どうやら今回は、何も捕まえられない。

ウィスキーを巡る旅は、深い、深い闇。イン・ザ・ダーク。

f:id:osamu-ok:20211101230500j:plain

イン・ザ・ダーク

「おいおい、困った男だ。詩人気取りか。ただ、お前の焚き火に合うウィスキーのイメージと違ったのじゃろ。」

スナフキンにでもなったつもりか」

ライウィスキーのこの味わいは、今までのバーボンと比較して焚き火との相性が弱い気がする。

ただ、次の1本を選ぶのに、どこに進もうか思い当たらないだけ。

続く。