お酒の神様、バッカスが現れて、「一人でキャンプ。焚き火の前で、お前が一番旨いと思う酒は何かな?」と尋ねたら、私は何の酒を選ぶのだろうか。
■カナダを離れます
新しい焚き火台は燃焼効率が良いようで、薪がよく燃える。
この焚き火台を使う時は、薪の量を少し増やさないといけないようだ。
1束単位なので悩みどころ。1.5束が欲しい。
このキャンプ場の前回訪問時は、ご神木が見えるサイトにテントを張りましたが、今回のフリーサイトからはご神木は見えません。
前はバッカスの声はご神木から聞こえましたが、周りにはバッカスが乗りうつれるものはなさそう。
そう思った瞬間。一陣の風が吹いた。
「わしはどんなものにも憑依できるぞ。今回は風じゃ。」バッカスの声だ。
「そもそもわし自身が神だから、別にご神木に頼らなくてもよい。」
妙なプライドがあるようだ。
「そんなことより、今宵の酒は決まったかな?」
●第27回今宵飲むウィスキーは『カナディアンミスト』
カナディアンウィスキーの隆盛がアメリカの禁酒法によるものであり、また現在のカナディアンウィスキーの約70%は北米で消費されている。
カナディアンミストもアメリカでの販売を主たる目的で製造されているので、その味わいもアメリカ人好みのフルーティな仕上げとなっている。
頂きます。
生産地:カナダ オンタリオ州
蒸留所:カナディアンミスト蒸留所
製造者:サゼラック社
色 :少しオレンジががった琥珀色
香り :軽めのライトな香り、ライ麦のスパイシーさ。
そしてほのかに熟した果実の香り。
味わい:3回蒸溜によるスムースでライトな味わい。
後半にメープルシロップのような甘さ。
余韻 :軽やかな余韻は短め。あくまでもすっきり。
朝靄の湖畔を散歩する。湿った青葉の香り。少し歩くと市街地に入る。まだ通りを歩く人々も少ない。ある家の前を通ると小さな女の子の声がする。ホットケーキの甘い香りに空腹を覚える。さてホテルまで走っていこう。
「カナダを離れる時が来たようじゃの。少し短かったのう。」バッカスの声に我に帰る。
ライ麦には可能性を感じるのですが、カナディアンウィスキーの特徴であるスムーズな味わいは、焚き火との相性では弱い感じがします。
有名なシングルモルトのグレノラ蒸留所もあるのですが、いかんせん手にいれにくい。
入手困難な酒は、キャンプ酒じゃない。
「どこに行くのかな?」
順当に考えれば、アイルランドだが、どうしよう?
続く。