お酒の神様、バッカスが現れて、「一人でキャンプ。焚き火の前で、お前が一番旨いと思う酒は何かな?」と尋ねたら、私は何の酒を選ぶのだろうか。
■しげキャンBARの夜
夕食のメインを失った悲しみに、ただぼんやり。
『どうした夏バテか?少し早くないか。』
予告もなしにバッカスが現れた。
「骨付き鳥がなくなったんだけど、バッカス食べた?」
『馬鹿者、わしは神様だぞ。なんで人間の食べかけをたべるんじゃ!。』
´『さっき猫が林のところで食べておったわ。』
やっぱり猫か。2匹いたな。
『ところで、今宵の酒は決まったかな?』
「今日はBARで飲む。バッカス行こうよ」
BARに入ろうとするとバッカスがつぶやいた。
『わしは行かん。止めとく。』
「何で?俺だけに見えるし、聞こえるんじゃないの?」
『素面の人間には見えん。ただ、酔っている者には、わしの姿が見えたり、声が聞こえたりする。』
『次のキャンプ場で会おう。』
そう言ってバッカスは寂しそうに歩いていくと、すっと姿が消えた。
◆しげキャンのBAR
しげキャンのBARは、キャンプ場と思えない程雰囲気が良く、なんと言っても値段が安い。
1ドリンク500円の酒(生ビール・ギネスも飲める)と1杯1,000円の酒の2種類。
1,000円の酒は,なんと2杯飲むと1杯サービス。1杯約660円。
マスターはキャンプ場のオーナー。昼、夜大変ですね。
※写真は許可頂きました。
◆まず2,000円
しげキャンのバーは、キャッシュオンデリバリー制。
1杯ずつ払います。理由は、マスターが忘れちゃうから。だそうです。
私は、まず2,000円。これで自由に3杯飲めます。(笑)
◆1杯目はラフロイグ10年
アイラを代表するシングルモルト。
この「焚き火とウィスキーを巡る旅」の最初のウィスキー。
大好きなモルトですが、1番旨い。には選べないですよね。
1番最初の1本が最後に選ぶ1本では、洒落にならない。(笑)
「それ臭いけど旨いウィスキーですよね。」
隣の男性に声をかけられます。
それ、最高の褒め言葉かも。(笑)
◆タリスカー・スカイ
ノンエイジのタリスカー。
スカイ島のシングルモルト。この巡る旅でも行く予定が飲んじゃいました。
スモーキーでスパイシー。そして果実味を感じる甘さ。
いつの間にかにバーは満席。
ウィスキーの話、バイクの話で盛り上がります。
◆翠ソーダ
FREEの1杯はジンの翠をソーダで頂きます。
暑い夜はジンでしめるとさっぱりしていい。
ソロキャンプなのに、多く人と語らい楽しい時間。
何故か、バッカスの事を考えます。
もしかするとバッカスは、一人で酒を飲んでいる時の私の幻覚・幻聴?
『アルコール幻覚症』
長期間かつ大量のアルコール摂取により、幻聴や被害妄想などを生じる精神障害。
『素面の人間には見えん。ただ、酔っている者には、わしの姿が見えたり、声が聞こえたりする。』
バッカスが言った言葉を思い出します。
続く。